こだわりの堆肥づくり

リサイクルトップ・システムの標準なプロセス
<strong>リサイクルトップ・システムの標準なプロセス</strong>

 原料と戻し(種)堆肥を荒混合して、含水率50〜60%に調整したのち、リサイクルトップシステムで発酵促進剤を散布しながら十分に混合し、練り上げます。この操作で、粘性の高い原料の塊りを崩し、種堆肥とよく混合させて、水分などムラのない均一な混合体になります。そして、力の加えられた混合体のブロックをよくほぐし、また原料に由来する小塊を崩すために、引き続きスーパークラッシャーを通します。

 ここまでが大切な前工程で、この一連の操作で、混合体は十分に空気を含んだボタン雪のような状態になります。この状態で堆積通気発酵槽に移すと、速やかに全層で発酵が始まります。堆積槽では通気をしながら、4〜5日に一度の切り返しを行って発酵を進めます。
 
 発酵方法としていくつかの方法や装置がありますが、私たちは今までの経験と実績により、ごく一般的な堆積通気発酵を採用しています。この方法が運転管理も容易で、機械部分がないため故障などのトラブルもなく、最適なものという判断によるものです。

 そして、原料の持ち込む悪臭はスーパークラッシャーを通過した時点でほとんど除去されています。これは種堆肥が活性炭のような働きをして吸養することと、発酵促進剤のいくつかの成分が悪臭物質と反応することによります。また、堆肥発酵中も全層が好気的状態で経過するため、嫌気発酵に基づく悪臭の発生はありません。

※リサイクルトップシステムでは、特定の積菌(発酵菌)は使いません。運転開始時には、同種の原料による完熟した製品を種堆肥として導入し、それによって生産された完成品を戻し堆肥として使用することで、リサイクルを行います。

こだわりの堆肥づくり
 
 堆肥を作るのは基本的に味噌・醤油を作る理論と同じで、発酵の条件に合うようにじっくりと仕込みます。多少手間がかかりますが、この時の仕込み次第で出来上がる堆肥の良否が決まってきます。つまり、「活性化して生きている堆肥」と、臭くて死んでしまった堆肥のどちらを作るかということです。

 現在、全国に数多くの堆肥センターが存在しますが、ハエが発生しない、または臭くないと言えるところは数少ないと思います。このように、臭いがなくてハエの発生しない堆肥が「売れる堆肥」であり、臭くてハエが発生する堆肥は売れないといっても過言ではないと思います。